わんぱくすまいる保育園

　石嶋設計室在籍時に担当。
　東京都江戸川区に立つ2階建の木造の認可保育所。
この園舎の特徴は中央に建つ西川材のヒノキ丸太柱。その中にらせん状の階段を内包した。階段は 1 辺に4 段 700mm ずつ上り 5/4 周で 2 階へ。階段の周りには様々な隙間が生まれ、上下する子どもは園内の様々な景色を見回すことができる。
　1 階には0~1 歳児室を配置。発達にあわせてシームレスな保育ができるよう正形のワンルームとした。2 階には2~5歳児室を配置。3~5歳児室は異年齢保育のワンルー ム。家具を動かすことで様々なコーナーをつくれるようにした。発達上、重要な時期である2歳児の部屋は、床を700mm上げて空間の質を変え、単独で保育ができるようにした。また3~5歳児室と空間を共有することで、年上の活動を見ながら生活することができる。
　外観は正方形の平面をより一層際立たせるため方形屋根とした。外壁は薄レンガにピンクの目地を詰めることで重厚感と暖かみを併せ持つ外観とした。
園内には丸太の他にも国産カラマツ集成材の梁、垂木を積極的に露わしにする等、木をふんだんに用いた空間とした。
　屋外に性格の異なる二つの園庭を設けた。道路側には 0~1 歳の専用園庭。大きい子を気にすることなくゆったりと遊べる庭とした。一 方奥の園庭は大きい子の庭。土管を埋めた築山を中心とした回遊性のある園庭とした。